SANSHIN 活用Tips Vol.3

 

今回もSonica Instrumentsの新製品「SANSHIN」を使いこなすために、知っておきたいTipsを紹介していきます! 今回のテーマはアーティキュレーション(奏法)です。

 

アーティキュレーションとは

Sonica Instrumentsの製品に限らず、現在多くのサンプリング・ライブラリで採用されている機構で、キースイッチを操作することで1音色の中で複数の奏法のサウンドを切り替えながら演奏することができます。

SANSHINでは、三線の演奏表現を再現するのに必要な9種類のアーティキュレーションを用意しています。まずは収録内容から見ていきましょう!

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基本アーティキュレーション

Down(ダウン・ピッキング)/ C0:三線の基本は(向かって見たときに)上から下に弾くダウンピッキングです。特別なことがない限りは、基本的にDownのアーティキュレーションを使用することになるでしょう。

Up(アップ・ピッキング)/ C#0:Downに対して、下から上に弾き上げる奏法です。これは早引き曲などでダウンでは右手の動きが間に合わないときに使われます。Downに比べてほんの少しカリっとしたサウンドです。

Vibrato(ビブラート)/ D0:弦を弾いた後、左手を細かく揺すって音を揺らす奏法です。ギターやバイオリンなど他の弦楽器に比べて、動きが浅いのが特徴です。

Stacatto(スタッカート)/ D#0:音を短く演奏するお馴染みの奏法。早引き曲でDownやUpと組み合わせて使うと効果的です。

Mute(ミュート)/ E0:ブリッジミュートの認識であってますか??

Hajiki(ハジキ)/ F0:左手で弦を弾(はじ)いて音を出す奏法です。三味線でも使われる弦楽器ならではの奏法です。

Hammering On(ハンマリングオン) / F#0 :弦を弾いた後に、左手で同一弦の別の勘所を押さえることで、レガート表現を行う奏法です。主に音程を上げるレガートを表現するときに使用します。

Pulling Off(プリングオフ) / G0 :ハンマリングと逆に、弦を押さえていた指を放しながら、その弦を弾く奏法です。主に音程を下げるレガートを表現するときに使用します。

Tap(タップ) / G#0 :弦を指で叩きつけるように押弦する奏法です。ハジキが左手で弦を弾くのに対して、タップは右手で弦を弾くのが違いです。

各アーティキュレーションのサウンドは、SANSHINのWalkthrough動画でご確認ください!

 

レガート・モードを活用しよう!

ダウンピッキングが基本となる三線だけに、比較的アーティキュレーションは限られているのですが、それでもアーティキュレーション変更を細かく打ち込んでいくのは手間が掛かってしまいます。

そこで、SANSHINには同一弦内をレガート演奏すると、自動的にハンマリングオン/プリングオフ or ハジキを発音するLegato Modeを搭載しています。この機能は特別な設定は不要で、動作モードをp-off/h-onもしくはHajikiのどちらかを選ぶだけですぐに使用できるので重宝します!この動作モード自体もキースイッチ(A0)で切り替えることができます。

 

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ちなみにp-off/h-onモード選択時には、上昇レガートを演奏するとハンマリングオンが。下降レガート演奏時にはプリングオフが発音する仕組みなので、難しいことを考えなくても、自然な演奏表現が再現できるようになっています。

 

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