KOTO 17、KOTO 20 活用Tips Vol.1

 

先日リリースしてご好評頂いている「KOTO 17」および「KOTO 20」のTipsシリーズをスタートいたします。製品の特徴はもちろん十七絃箏、二十絃箏の魅力も合わせてご紹介していきますので、箏について知りたい!という方もぜひご覧頂ければと思います。

初回となる今回は、そもそも十七絃や二十絃とはどのような楽器なのか。簡単な歴史や楽曲の中での使われ方について簡単に見ていきましょう。

 

長い歴史を持つ箏

何ともいえない高級感や安心感を感じさせる箏の音。数ある邦楽器の中でも、テレビや飲食店・商店などで、その音を耳にする機会も多いと思います。

そんな私たちの生活に根付いた箏ですが、その歴史は奈良時代まで遡る非常に長い歴史を持った楽器です。雅楽の伴奏楽器として使われるだけでなく、当時から独奏楽器としても用いられた箏は、ご存じ源氏物語の中にも登場しています。当時から現代に至るまでもっとも一般的とされてきたのが、13本の弦を張った箏。「おこと」と聞いて、多くの方が思い浮かべるのも、この箏でしょう。

そんな十三絃箏を忠実にKONTAKTライブラリ化したのが、Sonica Instrumentsの「KOTO 13」です。

ちなみに「箏」と「琴」は違う楽器ということをご存じでしょうか? 琴は”きん”と呼ばれる楽器で、弦を押さえる位置で音程を変えて演奏します。それに対して箏は、柱(じ)という支柱を使って音程を決める楽器。つまり、私たちがイメージする「おこと」は「箏」という漢字を当てるのが正しいのです!

 

十七絃の登場

そんな箏が大きな変化を遂げるのが明治~昭和初期です。この頃になると、日本古来の音楽に加えて西洋音楽も積極的に取り入れられるようになります。そんな中、箏曲演奏家・作曲家の「宮城道雄」氏が作り上げたのが「十七絃箏(じゅうしちげんそう)」です。※単に十七絃と呼ばれることもあります。

ちなみに、宮城氏の代表作である箏と尺八の合奏曲「春の海」は、日本人ならお正月のイメージとして、誰もが耳にしたことがあるでしょう。

 

十七絃箏は、合奏時に低音域を担う楽器として考案されたということもあり、単に一般的な箏に4本の弦を追加しただけでなく、調弦も異なっています。また、基本的な仕組みは通常の箏と共通部分も多いのですが、低音楽器の常として弦が太く、同時に本体も一回り大きくなっています。

箏らしい優雅さの中に、なんとも言えない深みと力強さを持った特有のサウンドが魅力で、伴奏楽器としてだけでなく独奏楽器として。さらに邦楽の枠に囚われずに西洋音楽との合奏まで広く使われています。

 

二十絃箏の登場

その後、1969年に箏奏者である野坂恵子(現・野坂操壽)氏によって考案されたのが「二十絃箏」です。こちらも音域を広げたいという思いがきっかけとなっており、その後低音側に1本追加した合計21本の絃が張られるようになりましたが、名称は「二十絃箏」のまま呼ばれています。

4オクターブという広い音域をカバーすると同時にまるでハープのような独特の響きが魅力で、邦楽だけでなくオーケストラ楽器、さらにはポップスやロックと音楽ジャンルを問わずに使用することができます。

 

サウンドを聴き比べてみよう!

KOTO 17とKOTO 20のサウンドと音域を比較できる動画を作ってみました。音域については、どちらも調弦やトランスポーズで上下に移動することもできます。

 

 

5月31日までイントロプライスでお求め頂けます

KOTO 17、KOTO 20は、5月31日までイントロプライスとして$212(通常$250)でお求め頂けます。十三絃とはまた違った響き、ぜひこの機会にお楽しみください。

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